18日目
石和宿ー甲府柳町宿ー竜王


どんよりと曇った今にも雨が降りそうななか、石和宿からJR竜王駅まで歩きました。
ほぼ12kmという行程を、石和温泉駅から真っ直ぐの道と国道411号線との交差点からスタートです。
スタートしてすぐ、平等川を渡ると甲府市になります。
橋のたもとに、古い道標があります。万延元年(1860年)に作られたものようです。

川田町付近の家並み

甲府市に入るとすぐ、川田町になります。
川田町と言えば、武田信虎の居館川田館(石和館)があったところ。
以前、信虎の館は石和にあったと聞いていたのですが、今は甲府市に属しています。
川田館(石和館)は、甲府市に入ってから1km程のところにある川田町の交差点を右折したところにあります。

特別見るものもなく、ただひたすら歩いて行くと、かつての刑場跡に出ます。
進行方向右側が大菩薩峠に繋がる三叉路がそれで、下右の碑が刑場跡かな?と思いました。


右大菩薩峠の三叉路 これが刑場跡の碑なのでしょうか?

しばらく進むと左手にマラソンで有名な山梨学院大学が、右手にJR酒折駅があります。
JR酒折駅を過ぎたところで、右折すると古事記に出てくる酒折神社の案内が出ます。

日本武尊が東夷を平定後の帰途酒折神社に立ち寄り、歌を詠んだんだそうです。

古事記に出てくるという酒折神社(06/ 6/30撮影)
.
甲府善光寺は、武田信玄が川中島の戦いのとき、
信濃善光寺が火災にあって、消失するのを恐れ、

永禄元年(1558)仏像を移し建立した寺です。
幸い信濃善光寺は、火災に遭うこともなく、

ご本尊は、1598年(慶長3年)に信濃に戻されました。

旧甲州街道(国道411号線)を進むと、
右善光寺の道標が出ます。
この当たりに一里塚があったらしいのですが、
何もそれらしきものは見当たりません。
(33)板垣一里塚推定地(日本橋から33里/129.6km)

身延線のガード・左に曲がっています。

ガードをくぐると、更に右に曲がっています。
すごい旧家!
身延線のガードをくぐると道は鉤の手になっています。
車は、スピードを落とさなければならないので、
渋滞気味となります。
甲府柳町宿が近いので、敵が攻めてきたとき
スピードを落とさせるためなのでしょう。

家康が江戸城に入ったとき、秀吉に攻められたら、
甲府城に逃げ込み、防戦しようと考えて
このような道にさせたのかと思います。

鉤の手を曲がったところに、すごい旧家がありました。
立派な塀があって、家の中が全く見えません。

塀をくりぬいたところに、石の祠がありました。

立派な佇まい

石の祠
更に進むともう一つの鉤の手があります。左、振り返って。右進行方向。

39.甲府柳町宿(山梨県) 行程
甲州街道からは、少し外れるのですが、甲府城(舞鶴城)も必見です。
甲府城は、本能寺の変のあとの混乱時に、甲斐の国の支配権を得た徳川家康が
躑躅ヶ崎館では手狭だということで、築城させたものです。

江戸城にいる家康は、万一秀吉が攻めてくるようなことがあれば、
甲府城に逃げ込もうと考えていたという説があるようです。
歴代城主は、徳川家に縁のある人で、浅井長政親子、徳川氏4代、柳沢吉保と続いたあと、
幕府直轄領となりました。
城の一部は、現在JR甲府駅になっています。

下の4枚の写真は2007/ 6/25撮影したものです。

今も残る堀

天主代
本丸跡

さて、ここで甲州街道に戻ります。

NTT甲府支店西の交差点
ここを左折した当たりが宿場として賑わったところ。

左折した風景ですが、特に何もありません。
旧道は、国道52号線にぶつかる手前で右折

国道52号線と甲府駅から真っ直ぐの道の交差点
NTT甲府支店西の交差点を左折して真っ直ぐ進むと国道52号線にぶつかります。
ここを右折すれば、旧甲州街道のように思えるのですが、
実際は、国道52号線にぶつかる手前で右折し、更に左折して国道52号線に入ります。

JR甲府駅と甲府城を迂回する形で、旧甲州街道は進みます。
甲府駅までの距離がかなりある(目算で1・5km)ので、竜王駅まで進むことにしました。

下は、国道52号線で見つけたカラフルな消火栓と大きな蔵のある家です。


旧甲州街道は、荒川を渡ります。

荒川の河川敷
ここも道が鉤の手になっています。車がスピードを落として走っていました。
上の写真の右側のこんもりとした木は、天然記念物『上石田のサイカチ』だと案内板がありました。

甲府柳町宿付近で、
道が幾重にも鉤の手になっています。
いわゆる枡形でしょうか。

家康の用心深さの表れのように思えます。

ミレーの絵があるという県立美術館を左に見て、
でも時間がないので今日は素通りです。

中央高速道路のガード下をくぐる手前で、甲斐市に入ります。

だんだん暗くなってきました。
曲がりくねった道が、旧道を思わせるものの、
それらしき面影は全く残っていない単調な道を
ただひたすら歩いて、JR竜王駅まで来ました。

今日は、ここで打ち止め。
次回はいつになるか分からないのですが、
必ず完歩しようと思います。



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